インプラント
Implant

インプラント治療とは、歯が失われてしまった部分に人工の歯を埋入する治療のことです。人工の歯根を顎の骨の中に埋め込み、その上に人工の歯を固定します。
入れ歯やブリッジと異なり隣の歯を削って負担をかけることもありませんし、自分の歯と同じような感覚で強い力で違和感なく噛むことができるようになります。
また、下顎の総入れ歯が不安定で動いてしまう方や、上顎の総入れ歯で口蓋が無いものを使用される場合などには、インプラントによって入れ歯を固定する方法も有効です。

インプラント治療の流れ (2回法の場合)

1. 診査・診断

インプラント治療に必要な術前の検査を行います。

• インプラントを植立する部位の骨の量が十分にあるか、骨の質は適切か調べるためにCT撮影を行います。

• 患者さんの全身状態の問診を行います。 これらのデータを用いて、一人ひとりの患者さんに適した治療計画を立案します。

 

2. 一次手術(インプラント体の埋入)

局部麻酔をかけて、インプラント体を埋め込みます。
粘膜を切開し、インプラントを植立するための穴を開けます。
そしてインプラント体をその穴に植立して粘膜を縫合します。
麻酔下で行われますので、手術中の痛みはありません。

 

3. 治癒期間

しばらく インプラント体と骨の結合を待ちます。

1週間後に縫合した糸をぬきます。
このままの状態でインプラントが顎の骨に結合するのを待ちます。
期間は症例にもよりますが、だいたい1ヶ月〜半年ほどです。

 

4. 二次手術(アバットメント(支台))の装着

土台をインプラント体にとりつけます。
インプラントと顎の骨の間に十分な結合が得られたら、上部構造の土台をインプラント体にとりつけます。
患者さんに適したアバットメントのデザインを選択し、装着します。

 

5. 人工歯の装着

人工の歯、上部構造を装着します。 土台に適合し、患者さんの歯の形と色に合わせた人工歯を作ります。 口腔内にぴったりと合うことを確認し、インプラント体の上に取り付けます。

 

6. メンテナンス

インプラントを長持ちさせるためには、
適切なホームケアと定期検診が重要になります。

 

インプラント治療の終了しても、インプラントを長持ちさせるためには、適切なホームケアと定期検診が重要になります。 先生の指示に従い正しい歯みがきを心がけてください。
また、半年に一度定期検診を受けていただき、口腔内の状態、インプラントの状態を先生に診てもらうようにして下さい。
ここでは1本の失われた歯を、インプラントによって元のように回復する例を示しましたが、広い範囲にわたって歯が失われた部位に複数のインプラントを植立し、義歯などの上部構造を装着する場合も、ほぼ同じような治療の流れで行われます。

歯がなくなった部分を補う方法」として

①インプラント

②入れ歯

③ブリッジ

の3つの方法があります。それぞれの利点欠点を比べてみましょう。

①インプラント

〈利点〉

他の歯を削らず、いっさい負担をかけることがない。

審美性に優れる。

元の歯に近い自然で快適な使用感である。

元の歯と同じように何でも食べられる。

顎の骨がやせない。

お手入れが簡単で清潔である。

〈欠点〉

保険外治療である。

②入れ歯

〈利点〉

保険適応のため安価である。

〈欠点〉

残っている歯にバネをかけるため、その歯に負担をかける。

審美性に欠ける 。

食べ物がはさまりやすく、異物感が強く不快 。

噛む力が限られるため、食べられるものも限られる 。

顎の骨がやせる 。 口臭の原因となる 。

毎食後洗う必要があり、お手入れが大変 。

③ブリッジ

〈利点〉

保険適応のため安価

〈欠点〉

隣の自分の歯を削る。

隣の歯に無理な力が加わる。

審美性に劣る。

歯間ブラシを使用するなど、お手入れが大変。

汚れがたまりやすく、ムシ歯や歯周病、口臭の原因になる。

 

ソケットリフト

ソケットリフトは、インプラント体を埋入するときに、上顎の骨を少しだけ残してその骨ごと上顎洞を覆っている粘膜(シュナイダー膜)を持ち上げ、そこに骨を増やしてインプラントを同時に埋め込む方法です。

GBR

骨が不足している部分に、膜を覆うことで骨を作るスペースを確保し、その中に、骨のもとになるものを詰めて、骨の再生を促す治療法です。

インプラントを埋め込むのに十分な骨の厚み、幅がない場合、用いられるテクニックです。

サイナスリフト

上顎臼歯部の上には上顎洞と呼ばれる空洞があります。インプラント体の埋入には一定以上の骨の厚みが必要なので、上顎の骨が極度に薄い場合は、そのままではインプラント治療を行うことはできません。
サイナスリフトは、お口の中から鼻の空洞に窓を開け、上顎洞を覆っている粘膜(シュナイダー膜と言います)を上顎洞からはがして挙上し、それによってできたスペースに、人工骨や口腔内の別の部位から採取したご自分の骨を移植することで、インプラント体の埋入に必要なだけの骨の厚みを得る方法です。
手術と同時にインプラント体を埋入する場合と、手術後骨ができてからインプラント体を埋入する場合があります。